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海洋環境整備事業

海面清掃船「みずき」プロフィール

形式:双胴型   総トン数:154トン
主機関:船用中速ディーゼル1,000PS×2基
最大速力:14.65ノット (回収時速力3~5ノット)
船体建造:平成10年1月28日
船質/全長:鋼/30.30m
全幅/単胴幅:11.60m/4.00m
深さ/喫水:3.80m/2.10m
推進器:可変ピッチ×2基
清掃装置
・コンテナ50m³(前方35m³+後方15m³)
・多関節クレーン1.23トン吊り(チェーンソー付)作業半径11.7m
油回収装置
処理能力 50m³/h

海の自然と航行の安全を確保

私たちの事務所では、播磨灘および紀伊水道を守備範囲として、海面を浮遊する「ゴミ」や「流木」の回収も大切な仕事になっています。鳴門海峡を挟むこの海域は、航行する船舶の数が非常に多いことで知られ、昔から流木等による海難事故も少なくありませんでした。そこで昭和57年度から海面清掃船「しおじ」を配備、航行する船舶の安全の確保を図ってきました。平成10年度からは、老朽化した「しおじ」に替わり「みずき」を配備、海洋環境整備事業に取り組んでいます。こうした事業に取り組むことで航行船舶の安全確保だけでなく、海洋環境の保全にも一役かっているのです。

航行の安全を妨げる「浮遊ゴミ」とは

海洋を漂うゴミは、環境を汚染するだけでなく、船舶の安全な航行を阻害する原因にもなります。ゴミは河川から流れてくるものや、私たちの暮らしから生まれるもの、また不法投棄されたもの等が大半を占めます。これら海面を浮遊するゴミを見つけ、除去するために、日々「みずき」が活躍しています。

災害時の対応
 地震、津波、台風や豪雨等の自然災害が発生した際、一般航行船舶の安全確保のため、「みずき」は海面の浮遊ゴミ回収を行っています。

平成23年3月 東日本大震災
 東日本大震災の影響による海面浮遊ゴミの回収作業を行うため、5月19日に徳島小松島港を出港した四国地方整備局所属の海洋環境整備船「みずき」が、5月21日朝に仙台塩釜港に到着し、海面清掃作業を開始しました。
 作業エリアは、宮城県塩竃市から名取市にかけての沖合い10km 程度の海域を対象として、5月21日から29日までの回収作業を行いました。
流木・漁網・養殖網・ボート等が主な回収物であり、約413m³の浮遊ゴミを回収しています。

平成30年7月豪雨
 平成30年7月の豪雨に伴い、瀬戸内海には大量の漂流物が流出し、離島航路の欠航等地域住民の生活に多大な支障が生じ、小松島港湾・空港整備事務所所属の「みずき」も、管轄エリアを越え、播磨灘~香川県沖~備後灘~今治港等において、漂流物を回収しました。
 7月8日から8月7日までの30日間「みずき」だけで1020m³(10tダンプトラック152台分)もの漂流物を回収しました。

平成30年7月豪雨のゴミ回収状況

油流出事故への対応

 ひとたび油流出事故が起これば、その被害は大きく、また、海岸へ漂着したとするなら、さらなる二次被害が生じることになります。このため「みずき」は非常時搭載型の油回収機を保有し、万が一の事故発生時には、迅速に対応することとしています。保有する油回収機は一時間あたりに50m2の油水を処理できる能力を持っています。

[作業海域]
「みずき」の担務海域紀伊水道西部700km2、播磨灘南部700km2の計1,400km2です。
(徳島県の1/3位の面積になります。)
年度別浮遊ゴミ回収量 年度別浮遊ゴミ回収量

※クリックで画像が拡大します


浮遊ゴミ回収実績と油水回収実績のデータ[PDF形式・18.2KB]

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