港湾・海岸保全・空港施設の設計
南海トラフ巨大地震に対応−空港の地下道耐震化の検討−
平成25年度から四国管内の空港地下道について、南海トラフ巨大地震動に対応した耐震化の検討を進めています。
【高知空港の耐震化検討施設の例】

−凡例−

早期に復旧すべき滑走路など

耐震化の照査を行っている箇所
現況写真:県道地下道(滑走路直下)
現況写真:秋田川地下構造物(北側)
東南海・南海地震 −海岸の地震・津波対策の検討−
前年度に引き続き、平成25年度も撫養港海岸について、東南海・南海地震動に対応した地震・津波対策の検討を進めています。
【撫養港海岸桑島瀬戸地区の整備区間】


対策検討断面の例

地震時解析の例
粘り強い防波堤 −港湾の地震・津波対策の検討−
平成25年度から四国管内の防波堤について、東南海・南海地震動等に対応した粘り強い構造を目指して、地震・津波対策の検討を進めています。
【高知港三里地区の整備検討施設の例】


越流対策の断面設定例
出展:防波堤の耐津波設計ガイドライン
(平成25年9月 国土交通省港湾局)
箇所 |
機能・効果等 |
腹付工 |
- 腹付工を設置しない場合、滑動安全率または支持力(偏心傾斜荷重)の安全率(基礎マウンド中の浸透流による水圧変化等は無視)が概ね1.0付近になると、直立部が一気に倒壊する結果となった。
- 一方、腹付工(直立部の高さの1/3程度の高さ)を設置した断面では、上記と同じ津波条件を作用させると、腹付工は時間の経過とともに徐々に洗掘が進行するものの、防波堤の破壊には至らなかった。さらに、津波規模を大きくすると、同様に洗掘は進行するものの、津波波力(水平成分)としては、約1.4倍まで耐え得る結果となった。
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根固工 |
- 根固工(根固方塊)を設置することにより、ケーソン背面の腹付工天端付近の捨石が波浪(打ちこみも含む)や流れによって洗掘・吸出されないようにするとともに、津波時の越流に対する腹付工の洗掘を防止し、目地付近の強い流れによる捨石の流出を防止する効果を期待できる。
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- 被覆工(腹付工部)の洗掘状況の観察結果から、洗掘防止工(洗掘防止マット)及び被覆工については、防波堤背後から落ち込む水塊を腹付工の石材に直接作用するのを防ぎ、その結果として腹付工の洗掘の進行速度を抑制する効果を有していた。
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- 丸山ら(2012)の実験結果によると、大型の被覆ブロックを法尻部に設置することにより、港内外に洗掘対策として設置された消波ブロックの安定化を図ることができる。
- 海底地盤の洗掘防止工の設置により、海底地盤の洗掘防止を図ることができる。
- 被覆工(法尻部)は、洗掘防止工の飛散防止としても有効である。
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