お知らせ・情報 一覧 掲載日:2013年 7月26日  
            『沿岸部の液状化を考える講演会』が開催されました。
 

 2013421日(日)に、坂出グランドホテルで、『沿岸部の液状化を考える講演会』が開催されました。
(主催:四国地方整備局高松港湾・空港整備事務所)



 近い将来発生が予想される東南海・南海地震の際、瀬戸内海地域では大規模な液状化被害が懸念されています。本講演会は、東日本大震災で液状化被害を経験した自治体関係者及び、液状化の研究に携わる有識者の講演を通じ、沿岸部の液状化への備えに役立てればと思い開催されたものです。会場には、国会議員、香川県副知事、坂出市長をはじめ、300人を超える方々が来場し、液状化に関する関心の高さが伺えました。

 

●行政報告「港湾における地震・津波対策の取り組み」

 国土交通省 大臣官房 技術参事官  大脇 崇 氏

  

 大脇技術参事官からは、東日本大震災での港湾施設の被害状況、その後の復旧・復興状況の説明の後、南海トラフ巨大地震により、四国では広範囲にわたり震度6以上となり、瀬戸内海側も含め四国沿岸部に液状化の可能性の高いところが多くみられるなど、内閣府の想定では、公共土木施設の想定被害額は7.9兆円のうち、港湾関係が3.3兆円と約4割を占めているとの報告がありました。
 また、四国地方整備局では、これら巨大地震・津波への対策の今後の取り組みや、各主体が取り組むべき具体的内容をとりまとめた「基本方針」「アクションプログラム」を策定し、H25.3.29に公表したことも紹介されました。

   
 



●講演①「浦安市の液状化被害の状況と復旧・復興について」

 浦安市副市長  石井 一郎 氏

    石井副市長からは、東日本大震災の「発生中」と「発生直後」の映像とともに、道路の亀裂・噴砂、マンホールの浮き上がり、戸建て住宅の傾斜・沈下の様子など、浦安市の8割以上の面積で液状化現象が発生したことや、震災直後からの下水道の懸命な復旧作業、仮設トイレの緊急設置に関わる苦労話し、公共施設の復旧事業に取り組む浦安市の取り組みについて、講演を頂きました。
   
 



●講演②「液状化の予測と対策」

 徳島大学大学院 教授  渦岡 良介 氏

    渦岡教授からは、東日本大震災以外にも、過去に発生した液状化の被害や、東日本大震災時の港湾施設の被害の紹介があり、分かりやすい図を用いた液状化のメカニズム、液状化の予測に関する研究や手法、液状化対策の効果や合理的・経済的な工法の開発について、講演を頂きました。