本文へスキップ

須崎港須崎港のあれこれ

須崎港と津波

過去の津波被害

 須崎港は天然の良港である反面、リアス式の海岸形状のため津波の被害を受けやすく、過去幾度となく津波により大きな被害を受けてきました。須崎を襲った津波で記録に残る最も古いものは、西暦684年白鳳地震によって発生した津波で、『日本書紀』にも高知沿岸を襲ったことが記されています。
 その後も、紀伊半島沖から四国沖を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震により発生した津波によって、須崎港は大きな被害を受けてきました。これらの大津波を引き起こした地震は、100〜150年くらいの間隔で発生しています。
 さらに、このような日本の近くで発生する津波ばかりではなく、1960年に発生したチリ地震津波のように、17,000kmも離れた太平洋の反対側で発生した地震による津波でも、須崎港は大きな被害を受けています。

津波名称 襲来日時 震源地 地震の
マグニチュード

昭和南海地震(昭和21年)


チリ地震(昭和35年)

須崎港における津波被害状況
(須崎市提供)
白鳳地震津波 684/11/29 室津沖 8.4
仁和地震津波 887/8/26 紀伊半島沖 8.6
康和地震津波 1099/2/22 紀伊半島沖 8.0
正平地震津波 1361/8/3 紀伊半島沖 8.4
慶長地震津波 1605/2/3 室戸沖 7.9
宝永地震津波 1707/10/28 紀伊半島沖 8.4
安政地震津波 1854/12/24 紀伊半島沖 8.4
南海地震津波 1946/12/21 紀伊半島沖 8.1
チリ地震津波 1960/5/24 チリ沖 8.5

津波に備えて

 須崎港の津波対策として、防潮堤の整備が続けられてきましたが、湾口部にも防波堤を設けることで津波の高さを抑えて、防潮堤整備と合わせた津波対策を行うということを盛り込んだ港湾計画が昭和58年に策定されました。湾口防波堤は平成21年度に西防波堤(480m)が、平成26年度に東防波堤(960m、開口部含む)が完成し、現在は想定を超える津波が襲来しても防波堤が倒壊しないよう、粘り強い構造へと防波堤の改良と防潮堤の整備が進められています。

須崎港と工業

日本一の生産量を誇る鉱山 ―日鉄鉱業株式会社 鳥形山鉱業所―
 須崎港の背後には日本一の石灰石生産量を誇る石灰石鉱山の鳥形山があります。鳥形山で採掘された石灰石は、その大部分を須崎港から国内をはじめ、オーストラリアや香港、台湾へと搬出されています。
 また、住友大阪セメント株式会社高知工場で使用する石灰石の約7割を供給しています。

鳥形山

※石灰石・・・資源小国といわれるわが国において、自給率100%を誇る地下資源です。石灰石は、鉄鋼・セメントの原料として使用されているほか、土木・建築材の骨材としても使用されています。また、石灰石を細かく砕いた粉は、アスファルトの充填材・肥料・飼料等とその用途も多岐にわたり、私たちの日常生活に密着した貴重な鉱物資源となっています。

石灰石

セメント工場

須崎湾奥にある住友大阪セメント株式会社の高知工場ではコンクリートの材料となるセメントが製造されています。原料の石灰石は鳥形山から供給されており、自社系列生産量の約1/3を高知工場が占めています。
 この工場では、産業廃棄物などを受け入れ、燃料の一部としてリサイクルしているほか、IPP事業(発電した電力を電力会社に卸売りする事業)も行っており、工場内の電力自給率は100%を誇ります。IPP事業では、石炭だけでなく間伐材などを木質バイオマスとして使用することにより、二酸化炭素の排出削減を図っています。

また住友大阪セメント株式会社高知工場内には、セメントの原料となる石灰石を貯蔵するコンクリート製のサイロに、約19mもあるしんじょう君が描かれています。高速道路からも見ることができ、須崎港のシンボルとして港のPRに一役買っています。


※須崎市マスコットキャラクターしんじょう君
須崎市の新荘川で、最後に目撃されたニホンカワウソをモチーフに作られたご当地キャラクター。
ゆるキャラグランプリ2016でグランプリを獲得。
写真は住友大阪セメント株式会社高知工場を見学した時のもの。


バナースペース

高知港湾・空港整備事務所

〒781-0113
高知県高知市種崎874番地
TEL 088-847-3511