開発保全航路

開発保全航路の整備・保全

 開発保全航路は、湾口部や内海などの海上交通の要衝・隘路となっている海域で、海上輸送を担う船舶等の航行の安全性、安定性を確保するため、開発や保全の工事が必要な航路となっています。国は必要に応じて、既存航路の拡幅や増深、航路標識の設置などを行うほか、航路の安全性を維持し確保するため、必要な水深等の維持、沈船の処理、漂流した貨物の除去を行うなど航路の管理を実施しています。

開発保全航路位置図

狭水道に密集する船舶通航量

 瀬戸内海は静穏な海域で、古くから海運の要衝として利用されてきました。さらに近年は瀬戸内海沿岸の工業立地が進み、コンテナ航路の開設や港湾整備、航路整備が発展したことで、幹線航路としての役割はますます大きなものとなっています。航行する船舶の隻数は増加し、さらに船舶の大型化も進んでいます。狭水道の多い瀬戸内海において、船舶通航量は密集した状態となっています。

船舶通航隻数(一日平均)

海難事故多発地帯

 狭水道は幅員が狭く、潮流も早いため海上交通の難所となります。特に瀬戸内海においては船舶通航量が多く、大型船舶が行き交うため海難事故が多発しています。

令和2年 主要水道における海難発生件数

 安全で迅速な船舶の航行を保つためには、航路の整備(増深・拡幅等)を行うことが必要となります。整備にあたっては、海洋環境や天然資源、漁業調整、船舶の航行規制の状況などに配慮する必要があります。

航路 巨大船 合計
危険物積載船 その他巨大船
備讃瀬戸東 286隻 1038隻 1324隻
備讃瀬戸北 167隻 542隻 709隻
備讃瀬戸南 57隻 615隻 672隻
水島 216隻 631隻 847隻
来島海峡 6隻 539隻 545隻

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陸域を定める告示(昭和49年運輸省告示第279号)図面の縦覧

※松山港湾・空港整備事務所HPより以下の図面が閲覧できます。

  • 第七号の国土交通大臣が定める陸域(奥南航路)

  • 第八号の国土交通大臣が定める陸域(船越航路)

  • 第九号の国土交通大臣が定める陸域(細木航路)